4 両呼吸のメリットのみを取り出す複合呼吸
ナンバリング通りに読んでもらえていれば、
胸式呼吸と腹式呼吸のメリット、デメリットを把握していただいているかと思います。
胸式呼吸は集中に向き、浅く速いため運動には向くが歌唱に向かない
腹式呼吸は急速に向き、深く緩やかなため歌唱には向くが運動には向かない
このメリットのみを掛け合わせ、デメリットを軽減させるのが
「胸式+腹式」
という複合呼吸です。
この複合呼吸は、
・胸式呼吸の集中力を取り入れ
・浅く速い呼吸というデメリットを消し、
・腹式呼吸のコントロールしやすく、リラックスした呼吸を取り入れ、
・脱力しすぎたり、判断力の鈍るデメリットを消す
という、パフォーマンスに対しての最適解ともいえる呼吸です。
ただし、激しい運動時、走つまりったり踊ったりする時などには、
腹式呼吸が使えなくなることがあるので万能とはいきません。
しかし、歌唱においては絶大なパフォーマンスを引き出せる呼吸です。
また、交感神経と副交感神経の関係性として、
日中は交感神経が優位に働く傾向にある(動いている、太陽を浴びるなど)、
というものがあり、複合呼吸を行っても交感神経が優位のままでいられます。
その分、日中ゆったりと休みたいときに複合呼吸を行うと、
逆に目がさえてしまったりすることがありますが、
夜や動いていないときに複合呼吸を行えば副交感神経が優位になり、
よりリラックスした時間を過ごせる可能性も高まります。
胸式呼吸は重心を上げフットワークを軽くし、しかし体の安定感に欠けます。
腹式呼吸は重心を落とし体の瞬発力を高め、しかし思考の瞬発力を弱めます。
複合呼吸では重心を落とし、フットワークを軽くするという、
両方を備えた体の動かし方が可能になるので、運動をする方は是非覚えていただいて、
運動前のストレッチなどを複合呼吸で行うようにしてみてください。
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