3 リラックス効果のある腹式呼吸

・リラックス効果のある腹式呼吸

腹式呼吸とは、横隔膜を動かすことで「肺を縦に広げる呼吸」です。

肺を上下に使う呼吸のため、

呼吸に関わる筋肉、肺をピストンの様に使うことで、
深く、緩やかな呼吸を可能とします。


歌唱においてはロングトーンや息継ぎまでの間隔を長くとるため、
腹式呼吸が向いているとして「ボイトレは腹式」という方程式が生まれました。

上半身、特に腹部周りの筋肉を使い、横隔膜を大きく動かす呼吸で、
ピストンの様に使うことから吐くことに特化した呼吸です。

横隔膜を使うことで息が出すぎないように調節したり、
横隔膜を揺らすことでビブラートをかけたりと、操作のしやすい呼吸であり、
歌唱においてはこういったことが求められる場面が多かったため、
腹式呼吸が基礎として定着しました。

深く、緩やかな呼吸をするため、肺の中に空気を多くとどめ、
酸素の吸収を多くし、心拍数を抑え、重心を低く保つことで、
交感神経を刺激、思考を穏やかにし、ゆったりと集中したり、
リラックスする脱力効果が狙えます。

正しい腹式呼吸は体を休める呼吸であり、酸素を取り込む量を増やし、

精神的にリラックスすることで疲労回復、免疫力の向上が期待できます。

人間は基本的に横になっていると腹式呼吸になり、
眠っている間は腹式呼吸で体を回復させ、立っている間は胸式呼吸で集中する、
という切り替えを行う生物です。
しかし近年、猫背などにより胸式呼吸も正しく行われなくなり、

さらにそれが体の癖となって眠っている間でも胸式呼吸となり、
そのうえで睡眠時間が短くなって、疲労の取れない人が増えてしまいました。

入浴時や休憩時、体を休めるためにも正しい腹式呼吸を身につけ、
睡眠時に腹式呼吸へと切り替わる体を手に入れましょう。



まとめ

腹式呼吸のメリット
・穏やかな呼吸を行うことでリラックスできる

・体の回復機能をサポートできる呼吸
・スポーツなどの前に気分を落ち着ける効果がある

腹式呼吸のデメリット

・体を休める呼吸のため、素早い行動時には向かない
・スポーツなどの最中は、頭も休めてしまうため機敏な反応、思考に向かない

神薙拓那のボイトレ部屋

神薙拓那【カミナギタクナ】通称なぎーのボイストレーニングに関するあれこれ。 ボイトレを教えはじめ10年を過ぎ、積み重ねた知識や技術をまとめていきたいと思います。 何かしら、誰かしらのお役に立てば。

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